《回路ゲルニカ》とは売れそうな気配だけはあったバンド「pegmap」のg/vo、山本章人の脳内の混沌を具現化した文章群である。バンド時代は下北沢を中心に活動を行い、『HAVE A NICE DAY』『see you』を発売し、ツアー後のスタジオの空気が頭打ち感満載になり曲が出来なくなる。4年かかった音源『COME BACK e.p.』を引っさげ再始動するも3rdアルバム『seeyou,again』をリリース直後twitterにて色々めんどくさくなり解散を宣言。その後メンバーは就職し各々に家庭を築いていく中、山本自身はいつまでも職が安定せず、2016年よりようやく社会人として活動を始める。にも関わらず入社1社目を1年3カ月とスピード退社し、現在ようやく「なんとかやっていけそーかもしれない」と思う会社に入社し10カ月。社会を舐め腐った態度を見抜かれ中々結婚を受け入れてもらえずにいたが、ようやく2018年6月に7年連れ添った恋人と入籍することとなる、一言で言えばダメな人である。そんな人が色々思ったことを書いていく読者にとってなんとも実りの少ない場所を提供するこのミトサンはおかしいのである。俺は悪くないのである。
サイレントヒルというアート作品でゲルニカる!
何年か前に話題になった「p.t」というホラーゲーム、ご存知の方も多いと思います。メタルギアソリッドで同じみ小島秀夫さんが制作し、遊べる広告として配信され大きな反響を呼びました。今現在入手は不可能だそうで、p.tのデータが入ったps4はちょっと良い値がつくそうです。大きな反響を呼んだ要因として、一切説明なく突然配信されたことやゲーム自体のクリア条件の難しさ、小島秀夫ブランドという事もさることながら、長らく日本では新作の発売が無かった「サイレントヒルシリーズ」の復活が謳われたことが大きかったと思います。現在34歳の私も中学生の頃からシリーズの大ファンだったため、そのニュースを目にした時は職場で思わず歓喜の声を上げてしまい、周りに白い目で見られたのを覚えています。このサイレントヒルというゲーム、未だに実況動画でも取り上げられる根強い人気を誇り、他のホラーゲームと一線を画したある種伝説的な作品です。というところまで書いてどうにか大人らしい言葉で文章を書こうと躍起になったとしてもこの程度のクオリティなんだから前と変わらない姿勢で書けよ俺、と思い直したのでまずは自己紹介します。これまた一部の方々に根強い支持を頂いてるらしいとっくに解散したバンド、pegmapでボーカルとギターをやってました埼玉県在住工場勤務(冷暖房なし)年収350万年間休日115日平均残業月20時間34歳6月結婚予定の山本章人と言います。編集長からコラム書いたらお小遣いあげるからやってみてと言われ、とりあえず書いて渡すからお小遣いを払う価値があるかどうかはその後判断してくれって感じでやってみてます。ゲームがね、好きで。それ以外ほとんどどうでもいいです。その中でもマジで好きで一生新作を待ち望んでるサイレントヒルって素晴らしいアート作品を知って欲しくてさ、久々に書いてみてます。自分のやってたブログでも書いたことはあるんだけど、何回でも主張したい。あわよくばこれを見た若いクリエイターの人が「こんなゲームがあったのか!」とか思ってコナミに入社してサイレントヒル復活させましょうよ!ってなれば良い。さらに言えば死体役でもいいから出させて欲しい。というヨコシマな思いもありつつサイレントヒル、喋っていきます。まずはゲームなんだろ?何がアートなの?という疑問を抱いたあなたにパンチ100発です。まずはこちらのクリーチャー達をご覧下さい。
アブストラクトダディというクリーチャーです。はい男性器ですね。こちらはサイレントヒルの2作目に出てくるクリーチャーなんだけども、父親から性的虐待を受けてたであろう登場人物とのイベントの後、ボスキャラとして出てきます。初見で度肝を抜かれましたよこのデザイン。シンプルにしてわかりやすく、凶暴で醜い捻じ曲がった肉欲への憎悪、嫌悪を表してるじゃないですか!デザイナーは伊藤暢達さんという方で、カードゲームのイラストなども手掛けてるみたいです。なんていうか、生々しいのに錆びついた感じの質感を表現する方だなと思ったりしてます。次はこいつ。
マネキンというクリーチャー。上下とも下半身っていう形ですね。性的ですねぇ。これが狭い真っ暗なマンションの部屋とか通路で襲ってきます。どうですか?最高でしょ?最後にサイレントヒル2の看板クリーチャー通称三角様。
レットピラミッドシング、が確か正式名称。口で説明するより、見てさ、何これ?ってなるじゃ ん。それがまず大事だと思うんですよ。「あぶらだこ」とか聞いた時わけわかんないじゃん。でも狂気を感じる。置いてけぼりにされたいわけですよ。ドMなのかな。あ、もう一個思い出した。これはシリーズ4作目のクリーチャーで、通路の向こうにこいつがいた時はなんというか、体中を内側から針で刺されるような恐怖なのか、嫌悪なのか、とにかく嫌で仕方ない気持ちになったのを覚えてます。
ヴィクティム07+08って名前。気が狂ってるとしか思えない。これがドタドタ走ってくんの。最高でした。まあこうしたデザインの素晴らしさがわかりやすいかなと思って画像をのせたけどもちろんそれだけじゃなく、ホラーゲームによくあるびっくり演出で怖がらせる、という手法はそんなに無くて、ステージのアートワークも凄い良いの。あんまり画像がないから出せないけど 。
例えばこんな空気のステージを進んでいきます。土下座レベルのこだわり。歩くだけで嫌だからドカーンとか要らないのよ。恐怖の表し方に挑戦してる気概のあるゲームですね。シリーズ自体は10本くらい出てるんだけど、多分ファンの間で根強い人気があるのは4までで、1~3の完成度がずば抜けてる。その中でも2がね、長いゲーム人生でナンバー1。ゲームで泣いたことが2回あるんだけどその1回目でした。お話としては死んだ妻からサイレントヒルで待ってるって手紙が来たから行くって話なんだけど、エンディングが本当素晴らしい。まあ実況動画とかいっぱいあるから見てください。というかプレステ2持ってるならやった方がいい。貸してあげるから。プレステ2は実家に置いてきてるのにソフトは持ってきてるからね。それか機材くれれば実況配信するから誰かください。世界観は結構難しくて説明も少ないから細かいとこはわかんないんだけど、というか忘れちゃったんだけど、サイレントヒルって街に土着の宗教があって、それが悪魔崇拝というか神様を現世に復活させようとして、でもその宗教の中でも派閥があって対立してたりとか本筋にあんま関係ない設定がありきで登場人物のセリフや演出があったりするから「ん???」って思うこともあります。でもそういうのってなんか事情あんだなってわかるじゃん?スターウォーズ見れるなら理解できるはず。裏設定を知ることがまた楽しかったりするわけですよ。あ、エヴァに近いかな。あの謎だらけ感覚。このゲームも考察サイトで盛り上がったりしてましたよ。こんな素晴らしいアートシリーズがなぜ廃れてしまったのかと、まず日本で売れなかったらしい。ホラーと言えばバイオハザード1強の時代だったしね。そのせいでシリーズ4以降は確か製作が海外になり、5、6作目は日本で発売しませんという、当時はムカついたけど海外版買ってやってみたらまあ、出なくても良かったねって感じで、とにかく人気を食いつぶすだけの作品が6個も7個も出てるという、もうね、悪夢ですよ。その流れまで含めてホラーゲームしてますよ。日本で売れなくてもいいさ、でも製作は日本でしておけば良かったじゃない!さすがはコナミと言ったところです。果てはパチンコ台にまでされるという、マジで辛かった。で、そんなコテンパンな状況になったシリーズが、あの小島秀夫様に!救い出して頂けるなんて!と冒頭の話になります。どれだけ喜んだか。p.tをクリアすると最後にSILENT HILLSってロゴが出てくるんだけど、発売されるまでは何があっても生きてみせると思いました。で、主人公がウォーキングデッドのノーマンリーダスで、なんかパンズラビリンスとか最近だとアカデミー賞だっけ?映画のすげー賞取ったギルレモデルトロ監督、名前あってるかな?いつもデルトロより前を忘れちゃうんだけどその監督と絡んで作るとかさ、最高にもほどがある話だったのにさ!え!コナミさんよぉ!ちょっとズレるけどパンズラビリンスのこいつ。
こいつも良いよね。あーあとSCPの「にくにくしいもの」の造形もいいんだけど今日はサイレントヒルにしとかないとあと何行描き続けるかわからないわ。で、そんな希望に満ちた生活をしていた中結局制作が突然中止になり、小島秀夫はコナミを辞め、海外でFUCK KONAMIが流行り言葉のように溢れ。それ以降サイレントヒルの続報はパチンコ台になったよ☆しかありませんでした死ねばいいのに。また少し話変わりますけどサイレントヒルの映画もありまして、2本あるんですが、一作目のクオリティが素晴らしいのです。カメラワークとか監督サイレントヒル大好きでしょお前!ってわかる感じ。実際ゲームのファンらしいです。ぜひご覧下さい。2作目はスルーで。サイレントヒルの素晴らしさを伝えたいんだけど多分俺がサイレントヒルが大好きなことがわかるだけな文章になってますよね。いやー、説明が難しいんだよなー、クリア後のはっちゃけ要素とかも超馬鹿でさ、そういうのも言いたいけど言ったらこれからやる人つまんないじゃない、あ、プレステ2だけどグラフィック全然綺麗よ。今やってもグラ汚ねえウヘァってなるほどではないと思う。とにかく音沙汰がなくなって久しいこのゲームを皆でやったり話題にして、あれ?サイレントヒル売れんじゃね?とコナミに思ってもらって、もう一度素晴らしいアート作品を作って頂きたいと、無理矢理締めに入ります。多分書いてないことまだあると思うんで続くのであればまたいつかサイレントヒル話書きます。次回があればお小遣い貰えたんだなと思ってください。それではまた。