惜しまれながらも解散したあのバンド、活動を休止したあのシンガー。 僕らの青春時代を彩ったアーティスト達は今、一体何をしているのだろう。 音楽ファンなら誰もが気になる解散後の「今」の活動に迫っていくWEBコンテンツ。 あの時とはまた違う一面や、現役時代のあんな裏話?を 『解活倶楽部』がお届けします。

解散・活動休止したバンドや
アーティスト達の「今」にせまる『解活倶楽部』

記念すべき第一回のゲストは元空想委員会の三浦委員長!
インタビュアーの元QOOLAND平井拓郎さんが、委員長の「今」にせまります!

Guest: 三浦隆一(ex. 空想委員会)
2008年 バンド「空想委員会」結成。
2011年 「空想委員会」でインディーズデビュー。
2014年 「空想委員会」でメジャーデビュー。
2019年4月1日をもって「空想委員会」の現体制での活動を終了。

現在はソロのシンガーソングライターとして活動する一方で、音楽専門クラウドファンディングの株式会社muevoのディレクターとして活動。数々のプロジェクトを担当。
自身でステージに立ち続け、表現の最前線にいながら、裏方としてアーティストがやりたいことと、ファンがしてあげたい応援をうまくマッチングさせる方法を提示し続ける。

レインボータウンFM「ミュージックデリバリー」のメインパーソナリティ。
動画配信サービス「mahocast」内の公式番組「mahoLIVE」のMC。
インタビュアー、ライター業務も行う。
オンラインサロン「三浦隆一 妄想向上委員会」の運営も行う。

できることをいろいろと組み合わせて面白いことを仕掛け続ける。
空想委員会 公式HP

Interviewer: 平井拓郎(ex. QOOLAND)
バンドを解散した人。
QOOLAND Wikipedia

最近の活動について

平井 お疲れ様です。QOOLANDの時から対談とか対バンとか絡み多かったですよね。ありがとうございます。

三浦 最近もクラファン(クラウドファンディング)とかで絡んだり、けっこうよく一緒に仕事してるよね。

平井 空想委員会の現体制終了が2019年3月31日でしたよね。お疲れ様でした。これからの音楽的なプランはあるんですか?

三浦 最近はただ弾き語りしてもつまんないから、今度芸人さんとイベントやるんですよ。吉本のビスケッティっていうコンビ。1人が安倍晋三さんのモノマネをする人と。

平井 それはいきなり凄い(笑)

三浦 その安倍晋三さんじゃない方と仲が良くて、飲んだ時に、無限大ホールに出たいって言ったの。ニケツとかやってる。
そしたらホールはでかすぎるから、上にある無限大ドームに出ませんかって話になって、他に2組芸人よんでくれて、合計3組で空想委員会の曲をテーマにネタを作ってくれて。

平井 いきなりめちゃくちゃ決まってますね。そのプロジェクトで三浦さんは歌うんですか?

三浦 歌うよ。1組が漫才やって、俺が歌う。でまた入れ替わって漫才やって歌ってを3組やった後に、ラストは空想委員会の曲がテーマのユニットコントをやって俺が出るっていう(笑)

平井 すげぇメディアミックスだな(笑)

三浦 それって曲の聴き方が変わるっていうトリックがあって。
ネタの後に曲を聴くと、「あ、こういう解釈なんだな」ってのが伝わるのが好きなんだよね。
最近弾き語りのワンマンを毎月やってるんだけど、それも40分から50分の物語を1本作ちゃって、お話を読んで歌って、読んで歌ってをやってるんだけど、面白い。それだけで曲の聴こえ方が変わるんだよ。
そういうのをずっと実験してて、曲をどう解釈するかってのを変えさせるっていうのは楽しいですね。

平井 伝わり方とか解釈を触るってそういうことなんですね。

休止の理由について

平井 あちこちでインタビューされてきましたけど、結成の話ってめっちゃ聞かれるじゃないですか?
「どういうきっかけで結成したの?」
「まぁ、同級生だよ」とか。
でも解散の理由ってあまり話す場無いですよね。

三浦 なんか聞いちゃダメな感じもちょっと…。

平井 たぶんむちゃくちゃ聞いちゃ駄目ですよね。
でも、だからこそみんな聞きたいし知りたいと思うんですよ。

三浦 何かちょっとタブーみたいな感じになってるもんねー。あれ何なんだろうね?

平井 まぁ、確かに、聞いちゃいけないことも多いんでしょうけど、でもだからこそ絶対聞きたいですよね。

三浦 夢壊しちゃうからかな?ファンの方の。

平井 そうなんですかね。壊すのは嫌だけど、それでも知りたい人は多そう。ちなみに空想委員会の休止の理由ってなんだったんですか?

三浦 一つ大きな理由になったのはバンドのマネタイズの方法を変えようとなった時に、その変える方向で合わなかったってところがキッカケかな。

平井 収益化の方法ですか?

三浦 空想委員会は「このままいったらもう、できなくなっちゃうだろうな」っていう感じはあった。だから「活動を広めなきゃ」って思ってたんだよね。ロキノン系のファンを取り合う感じの活動に限界を感じていたから。

平井 俺もそのレッドオーシャンとはガッツリ戦いました。パイの数決まってるんでキツかったです。いい経験でしたけど。

三浦 そうだよね。「勢いのあるバンドにはちょっと、このままでは勝てないな」と思った時、俺は「他のところに出ていかなきゃな」と考えてて。「ロキノン系じゃないところのファンを引っ張って来なきゃな」っていう。

平井 そうなってきますよね。

三浦 で、他の動きをしようとしたんだけど…。

平井 それって、何か具体的にアプローチあったんすか?

三浦 個人仕事として、アイドルの人からの仕事も来るようになってて。

平井 作家依頼とかめっちゃ来そうですよね。そもそも空想はバンドでアイドルとちゃんと絡めているイメージ強かったけど。羨ましかった。

三浦 そうそうそう、それはね、結構発明だと思ってて俺は。アイドルの対バンに呼ばれても大丈夫なバンドって。

平井 いいですよね。希少すぎます。Perfumeのフェス呼ばれたりとか、9nineと関係性があったりとか話題も豊富でしたしね。

三浦 うん。そういうとこにもっと出て行って、新しいファン層を掴めたらいいなと思ってたんだけど、それが会社の方針と合わなくて。
というところですかね。

平井 「アイドルと絡むとかロックじゃないじゃん!」みたいなことなんですかね。

三浦 「アイドルと絡むことによって、今いるロックファンが減ってるぞ」ってなって。

平井 絶妙なとこですよね。正解は無いし。

三浦 ま、そうなんだけどなぁ。みたいな。
その時期に俺らもクラウドファンディングやっていた時期で、その時にリターンを返しながら、「あーこっち方面、面白そうだな」と。

平井 DIY感というか、ソーシャル感というか。

三浦 そう。バンドとお客さんの距離感変わるしね。クラウドファンディングやると。

平井 やると死ぬほど変わりますよね。

三浦 そう。で今まで空想委員会って割とお客さんと距離とってて。

平井 確かにそんなイメージちょっとありましたね。

三浦 ファンの方との距離感を俺らも悩んでたんだけど、クラウドファンディングがきっかけで、近づいたから、「あ、こっちだ」と思って。それもあって変えなきゃなってすごく思ったかな。

解散が決まってから

平井 2019年3月31日に活動休止ですよね。どれぐらい前に決定しました?

三浦 2018年の2月くらいには言ってたかな。

平井 一年以上はすごい。俺らは決めてから一週間未満で発表しちゃいました(笑)
ちなみに2018年の2月に決まって、2019年の4月までの14ヶ月ってどんな感じでした?
「離婚は決めたけど、引っ越しとかの関係でしばらくは同居している」って感じですもんね。

三浦 でも、皮肉なもので辞めたいって話をしてからの方が活動が楽しかったよ。
俺は、活休せずにズルズルいくのをイメージした時に、このまま40歳50歳ってなっていく方が怖かったから。

平井 QOOLANDも辞めるってなってから一瞬異様に仲良くなった気がします。でもそれ2,3週間でしたね。別にそっから普通に戻りました(笑)

三浦 キャリアの中で、ツアーが楽しいって思ったの初めてだったかもしれない。
「もう最後だから、声かれてもいいや」って思って歌うとか、打ち上げも今までお酒飲まなかったけど、「いいや」って思って飲んだりとか、こんなに美味しいものがツアー先にあるんだなとか(笑)
楽しいなって思えたのは初めてかもしれない。

平井 それはむちゃくちゃいい話ですね。

三浦 ずーっと続いていく、続かせなきゃって思って制限かけてる部分がいっぱいあったのかも。「もう終わる!」って決めたら、その制限がバンって外れて、「やっぱバンドって面白いんだな」って思えた。

平井 それは最後の最後に一瞬俺らもカスった気がします。
最後のライブ38曲くらいやったんですよ。

三浦 はっはっはっ(笑)
めちゃくちゃなげぇ。

平井 3時間半(笑)
最後の解散ライブなのに23時に帰りました。打ち上げる体力がないっていう(笑)

三浦 僕らも、解散ライブはキャリアの中で一番いいライブだったね。

平井 うちは一番いいライブだったかはわかんないですけど、とにかくいい経験でしたね。
俺、こんなにねぎらわれたのは出産された時以来だなって。
やっぱよかったですよね終わりのライブ。

三浦 あと、俺らラストライブの翌日の4/1にもう1ライブ追加してるんだけど、その2日間で40曲くらい歌っても、声の調子が抜群に良くて。

平井 なんかそういうのあるんでしょうね。神がかり的な。

三浦 うん もう終わるってなってるから。
ストレスがなくなって、ツアーの中でも一番声出たし、やりきったと思って終われたのもすごい嬉しかった。

平井 結構解散とか休止とか、ちゃんとできないバンドって多いじゃないですか。そして、解散ライブってできてるバンドって少ないですよねビートルズもオアシスもできなかった。

三浦 確かに。

平井 バンドやるなら解散するに限るなって思いましたね。醍醐味だと思います解散は。

三浦 けじめってことなのかな。

平井 けじめもあるけど、単純にいい経験じゃないですか?作曲も仕事もそうだけど、「終わらせる」って大事ですよね。終わらせないと絶対見えないものがある。

三浦 そうだね。それに「ずっと若い時からの夢をやってみた結果、ちょっとうまくいかなくても、じゃあ次にいこっか」っていう経験って、すごく大きい。

平井 ちゃんと終わらさないと、次始めることをみんな祝福してくれないんですよね。

三浦 わかる。やめるタイミングってどっちもあるなと思っていて。
ライブ終わって、実はあれが最後でしたってバンドあるじゃん。
そういうバンドの終わり方でも俺はありなんだけど、
ただやっぱ、「最後ですって言って、みんなにお礼を言って回ろう」ってツアーをやりたいってなったのは良かった。「じゃあそこまではけじめつけるために全力でやります」
って言って。

休止後の活動について

平井 俺も三浦さんも弾き語りやるじゃないですか。空想委員会の曲ってやりますか?

前のバンドの曲やるのは嫌だって人もいるし、それはできませんって人もいるし、逆に全然できますよっている。

三浦 それがね、ソロの曲が一曲もないんですよね。
作る時間がなくて。だから空想の曲をやる(笑)

平井 おもっくそ前の曲やるタイプ(笑)

三浦 ゴリゴリ空想委員会の曲。

平井 まぁでも、現体制活動終了だからなぁ。解散ではないんですもんね。

三浦 そうそう一応バンド名が残ってるし、「曲が無いから止まります」はちょっと許されないなと思ってて。だからもう恥を忍んで空想委員会の曲をやるっていう。

平井 いや、恥じゃないです(笑)

三浦 でも、なんかかっこ悪いじゃん。

平井 どうですかね?でも絶対みんな聴きたいじゃないですか。

三浦 終わるよってわかってたらそれまで曲作っとけって話だったんだけど。
ラストライブの時とか、その時すでにサラリーマンで、
月から金で働いて、土日でツアーしてたら、そんな暇ないんすよ。ギリギリでした。

平井 俺は作ってましたね。
Tobariって名前のプロジェクトをすぐに始めたんですよ。
フクモトエミさんとやっている、弾き語りとイラストをくっつけるようなやつです。すぐに10曲くらい用意してました。
最後のライブのアンコールで、その曲をやったんですよ。

三浦 おおおーー。

平井 狙ってはないけど、伏線になっちゃいました。

三浦 あー。ちゃんと準備してんなー。
それできるのはやっぱりすごいと思う。
俺余裕なかったもん。

平井 QOOLANDもめっちゃしんどかったですね。
2017年の10月にライブ16本やって、11月に17本やってました。
とにかく「現場最強になったる」という気持ちだったんですけど、ライブの2曲目ぐらいから声出なくなったり、頭がおかしくなったりしてました。
活動しんどかったんで「遊びでゆるめになんかやろうか」てフクモトと話してたんですよ。
そしたら次の日の練習で、帰りにメンバーが「辞めたい」って言い出したんです。なんかジャストタイミングというか。

三浦 タイミングがすごいね。

平井 でも「辞めたい」って言われて、なんかちょっと助かったと思ってました。「このままやってたら死ぬかもな」とも思ってたんで。

三浦 あぁ、なんかそれもあったなぁ俺も。
野音をやった年はライブめっちゃ多くて、頑張ってやってたんだけど、その野音の日がキャリアで一番声出なかったもん。

平井 そうなんですか。緊張ですか?

三浦 いや、喉を使いすぎで。もうショックで。

平井 三浦さん歌いすぎると声出なくなっちゃうって言ってましたよね。

三浦 でも今はね、それがないのよ俺。
この間も弾き語りで、富山、富山、代々木公園っていう3daysやった時も全っ然普通なのよ声。余裕(笑)

平井 弾き語りだからとかもあります?

三浦 そうだね。力んでないから。あとキー下げれるから!(笑)

撮影協力:環七バー
東京都世田谷区羽根木1-6-14青柳ビル1F
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